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クビキリサイクル 【西尾維新】 [本]

西尾維新の「クビキリサイクル」を読みました。
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西尾維新の文章って、クセがあるんですよね。
だから、今まで敬遠していました。
この「クビキリサイクル」はミステリーでしたので、読んでみよう。
と思い立ちました。
思い立ったが吉日。

あらすじは、
財閥令嬢が、五人の「天才」女性を孤島に招待。
そこで殺人事件が発生。
ミステリーとしては、ベタな設定です。
主人公は、招待された天才女性の中の一人「玖渚友」の付添でやってきた「いーちゃん」

ミステリーファンが、この作品を読むと、物足りなさを感じます。
この作品は、ミステリー(謎解き)を楽しむのではなく、
主人公「いーちゃん」と天才女性たちとの掛け合い(会話の応酬)を楽しむ作品です。
西尾ファンには、そこが魅力なんでしょう。
ボクは、西尾作品の初心者なので、かなり難解なセリフがありました。

「いーちゃん」が会話を交わしていく中で、時折、
「戯言だよな」と自嘲気味にセリフを吐きます。

そこから、この「クビキリサイクル」を第1作として、この後続くシリーズを、
戯言(ざれごと)シリーズと言うらしいです。

ボクは人生において、「戯言」なんていう単語、口にしたことないな~。

作品の中で気にいったセリフがありましたので、引用します。

「天才は薔薇じゃないよ。
日本にはよくいるじゃないか、努力したことそれ自体を誇りに思う人間が。
これだけ苦労したんだから結果なんて関係ない、とね。
努力はそれだけで価値がある、とか。
私はああいうの認めてもよいと思う。
《努力をした》というのはそれで立派な結果だからね。
私が気に食わないと思うのはやればできただとかやらなかったからできなかっただけだとかそういう妄言を吐かす輩の方だ。
《できるとは言ったがやるとは言ってない》
まったく……色々な人間がいるよな、世の中には。」
(43ページ引用)

ボクの周りにも、こういう輩、いるよなと思っちゃいました。
やっぱりこの作品は、登場人物同士の会話を楽しむ作品だと思います。

本作の中で、多数の伏線がでてきますが、半分ぐらいしか、回収できていません。
これは、戯言シリーズの次作以降への引きなのでしょうか。
続きを読みたくなりました。

わずか1作品を読んだだけで、西尾維新をわかった風に書いたボクのこの文章も、所詮「戯言」だよな。(笑)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/04/15
  • メディア: 文庫





タグ: 西尾維新
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唐津っ子

私も,「当てる」とは言ったが,「当たる」とは言ってない,
といつも言っています(笑) これも戯言ですね.
by 唐津っ子 (2012-03-30 00:18) 

yan

唐津っ子さん、ありがとうございます。

>私も,「当てる」とは言ったが,「当たる」とは言ってない,
ボクもそうです。(笑)
競馬場内には戯言使いが蔓延してます。
by yan (2012-03-30 07:17) 

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