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「ジェネラル・ルージュの凱旋」 【海堂尊】 [本]

前回、前振りが長すぎたので、今回はさっさと本題です。
ネタバレありますので、未読の人は注意してください。
前回記事:「チーム・バチスタの栄光」などなど 【海堂尊】 2010.03.22

「ジェネラル・ルージュの凱旋」
ジェネラ01.JPG
面白かったです。
チーム・バチスタがデビュー作として鮮明なので、それと比べるのはやめておきますが、2・3作品目よりは断然面白い。
田口・白鳥も活躍の場を与えられ、きっちり自分の領域で活躍します。
出版順としては、4作品目になりますが、小説の中の時間軸としては、2作品目のナイチンゲールと同時進行です。

なにより、この小説の良かったところは、ミステリーという要素を薄めたところです。
やはり、何が何でも殺人事件にすればいいというものではありません。
今回は、不審死はありません。
映画版を見ていたとき、映画では殺人事件が起きるのですが、このストーリーには殺人事件は必要ないよな、と思っていました。

では、この小説のテーマはなんなのか。
この小説は、ミステリーというよりは、医療倫理がテーマの話です。
医療倫理と聞くと、脳死とか移殖とか思い浮かべますが、そうではなく、どちらかと言うと、社会倫理かな。
この小説に描かれている倫理は、たぶん、病院じゃなく、会社でも同じようなことは起こりうることだと思う。

倫理の話と聞くと、本を手に取るのを敬遠される方もいるかと思いますが、田口・白鳥が活躍してますので、そんなに堅苦しい話にもなっていないので安心してください。
ただし、「ジェネラル・ルージュの凱旋」をよく楽しもうと思うと、同時進行の「ナイチンゲールの沈黙」を先に読んだほうがいいので、ちょっと悩ましい。
なぜ悩ましいかと言うと、「ジェネラル」と「ナイチンゲール」は作品の味が違うので、両方ともおいしくいただける人って、少数じゃないかな。
身近な人の感想を聞いても、「ジェネラル」好き派と「ナイチンゲール」好き派とで好みが分かれます。
「バチスタ」→「ジェネラル」という読み方でも、話は通るけど、どうかな。

小説のテーマ以外の読みどころですが、「螺鈿迷宮」でも登場した、白鳥の部下「姫宮」がミスドミノ(失敗の連続という意味)と呼ばれるような活躍を見せます。
これも楽しみです。
映画版では「姫宮」は出ていませせん。

僕は、「姫宮」を見ていると、漫画「銀魂」に出てくる「忍者のさっちゃん」を思い出すのですが、僕だけでしょうか。(笑)

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2007/04/07
  • メディア: 単行本





タグ: 海堂尊
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瀬木あおい

ブログへのご訪問&niceありがとうございます。
私はナイチンゲールよりジェネラル派です。
ジェネラルと呼ばれるだけあって、カッコ良すぎです。
by 瀬木あおい (2010-03-23 22:42) 

yan

瀬木あおいさん、nice、コメントありがとうございます。
ジェネラルは、良いことやって何が悪い、という主義がカッコいいですね。
覚悟があって、行っている、という感じですね。
by yan (2010-03-23 23:08) 

雅子

ご訪問とnice!をありがとうございました。
ジェネラルは、やはりかっこいいです(〃゜ ▽゜〃)

by 雅子 (2010-03-26 01:15) 

yan

雅子さん、nice、コメントありがとうございました。
ジュネラルは男から見てもカッコいいです。
嫉妬します。
by yan (2010-03-27 21:19) 

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